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IT企業は多様な働き方に寛容的!? パパの家事・育児-はてな

はてなに訪問しました。取材対応してくれた高野さんと松田さんは、二人とも男性です。今回は、IT業界における男性の家事・育児事情や、会社の制度についてお聞きします。

はじめに自己紹介をお願いします。

高野: ビジネス開発本部、営業部長の高野です。「はてなブログMedia」というCMSやネイティブアドの開発・販売を担当しています。もうすぐ3歳になる娘がいます。

松田: コーポレート本部人事・総務部長の松田です。上場準備をする頃から、はてなに関わっています。4歳の娘と、2歳の息子がいます。


左から:高野さん、松田さん



お二人に、家事・育児への関わり方についてお伺いしたいです。

松田: 私は、朝6時30分くらいに起きて、お風呂を掃除します。そのあと、子どもを7時に起こし、着替えさせたり遊んだりして、朝ごはんを食べさせます。子どもがご飯を食べながらテレビを見ている間に、私は出社の準備をして、9時までに保育園へ出発して、10時に出社するといったように朝は忙しいです。夜は、子どもができてからは早く帰るようになりました。妻が栄養士ということもあって、ご飯をつくってもらっていますが、それ以外の掃除や洗濯、子どもの準備などは僕も担当しています。

高野: 僕も朝は6時50分には起きています。それから朝ごはんをつくって子どもに食べさせて、8時半までには保育園につれて行き、10時に出社します。夜は、できるだけ20時までには会社を出るようにしています。帰ってくると子どもは寝ていますが、洗濯物を干したりします。基本的に食事は僕が全部つくってますね。


お二人とも大活躍ですね!

高野: 寝かしつけだけでも相当大変ですから、母親のほうが大変ですよ。僕はできる範囲でご飯をつくったり、妻が出かけたいときに子どもの面倒を見たりして、彼女の負担を減らすくらいのものです。共働ですから、協力しながら。ちなみに妻は、1時間だけ時短の9時半から17時半までの勤務時間で働いています。

松田: 僕も同じような感じです。やっぱり子どもは母親の方が好きですから、男はできる範囲で手伝うことしかできないです。うちの妻も働いていますね。契約社員で、週3日出社して、週2日は在宅ワークです。


家事・育児に積極的なお二人ですが、育休は取得されたのでしょうか?

高野: 子どもができたときは、はてなに入社して一番忙しい時期だったこともあり、育休のことはまったく頭に浮かばなかったです。ちょうど商品としてできたCMSが初めて導入されるときだったんですよね。今なら、男性の育児参加の大事さも理解していますし、子どもができた部下に対して「ちょっと休んだら?」と言うかもしれませんが。

松田: 僕も子どもができたときは、上場準備に追われていて休めませんでした。ただ最近は、他の社員を例に挙げると、男性3人が、1カ月から半年の育休を取得しました。また育休ではないですが、奥さんの都合で保育園のお迎えに行かなければならない男性社員がいて、彼は勤務時間をずらして働いています。朝7時に出社して、夕方には帰っていますね。




個人の事情に合わせて、柔軟な働き方ができるのですね。

高野: チーム内に信頼関係があるのできちんと引き継ぎをすれば問題ありません。やることをやってきちんと成果を残したり、信頼関係を築けてたりしていれば、突発的に帰らないといけない状況になっても大丈夫です。子育てに限らず、今後は介護などそれぞれ家庭の事情が出てきますからね。僕も子どもが熱を出したときは、早く帰らせてもらったりしていますよ。


働きやすい環境を支える制度があるのでしょうか?

高野: 特に制度はないんです。会社に制度を整えてもらうのではなくて、それぞれが主体的に働きやすい環境を考えて行動する。そんな社風が働きやすい職場をつくっているのだと思います。やっぱりそれはエンジニアが中心にとなってできた会社特有の文化なんですね。エンジニアは時間と場所の制約が少ない職種ですから、プライベートを含めて働きやすい、効率的な環境を自発的につくってきたんです。この土台があるので、いろんな職種の人が入って、人数が増えて、子どもが生まれたりしても、みんなにとって効率的な環境が自然とでき上がっていったのだと思います。採用面でも、そういった企業文化に馴染む方が集まり、入社いただいています。

松田: 当社では、前もってガチガチに決めた制度を用意するのではなく、社内の誰かが、在宅勤務やリモートワークといった働き方をする必要が生じたときに、みんなのためになるのか、その都度考えてルールをつくってきました。上場時に制度を整えたときも、文化として根付いているものを明文化しただけでした。なによりプロ意識が高い会社で、成果に対して報酬を受け取るという考えが根付いているので、特段に制度が決まっていなくても自発的に動き仕事が回るのだと思います。

高野: マタハラとか、子どもが熱を出したのに早退しにくいとか、今の時代にそういう会社があることが信じられないんですよね。むしろ、育休中の人や子どもの事情で早く帰る人がいると、チームの結束が強くなります。お互いにカバーし合う雰囲気が出てきて、一体感が生まれるんです。あと、多種多様な人がいるほど、いろいろな意見が出て、企画に深みや幅が出ます。


子育てが、仕事に活きていることはありますか?

高野: プライベートの活動も、結果的に仕事に活きると思っています。こと子育てということで言えば、まず子どもが生まれて、それから子どもの貧困問題や女性の働き方といったことに関心を持ち始めました。ここで学んだことが、働く女性のためのWebメディアをクライアントと立ち上げることにもつながったと思います。


子育てを通して、ご自身の価値観に変化はありましたか?

高野: 見識が広がったと言いますか、子どもが生まれる前後で見える世界が広がったと思います。特に、子育てがこんなに大変だったとは思いませんでした。若い頃は、チームの誰かの子どもが、風邪を引いても他人事だったんです。むしろ自分の負担が増えてしまって嫌だなと思うくらいで。あと、ここはベビーカーが通りにくい道だなとか、ここは子どもの遊び場なんだなとか、今まで視界に入らなかったものが見えるようになりました。そうすると子どもだけではなく、お年寄りの生活が想像できたりもして、他人の生活がイメージできるようになってきました。

松田: 子育てって大変ですよね。いきなり機嫌が悪くなるし、言うこと聞かないし、ご飯はひっくり返すし、なかなか寝てくれないし。それでも、成長してだんだんできることが増えてくるんですよね。「お父さんありがとう」とか子どもが言ってくれたりするようになるんです。そういった成長を見て取れると、大変さが100増えて、楽しさが200増えた感じですね。


>前回のインタビューは 「時短で働くママさん営業と育休を取ったパパさんクリエイターに聞く! 子育てしながら働くこと」 はこちら
>ほかの SPECIAL INTERVIEW -インタビュー- はこちら
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[PROFILE]高野 政法(たかの・まさのり)

株式会社はてな
ビジネス開発本部 営業部長

1979年生まれ。 山梨県甲府市出身。 2002年早稲田大学大学 政治経済学部卒。 フリーターなどを経て、(株)アイレップに入社し、営業を3年。その後、(株)はてなに転職し、営業部として6年半勤務。1児の父。

[PROFILE]松田 光憲(まつだ・みつのり)

株式会社はてな
コーポレート本部 人事・総務部長

1977年生まれ。 千葉県船橋市出身。 2001年明治大学 理工学部卒。 新卒でSEとして勤務後、2社目の(株)博展で上場準備に携わる。その後、IPOを目指す(株)はてなに入社し、上場準備や社内制度の整備を行う。2児の父。


※2016年11月に取材した内容を掲載しています。