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鬼滅の刃超え!? 園児の心をつかむ「ネロハ」【ママクリ奮闘記】

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鬼滅の刃超え!? 園児の心をつかむ「ネロハ」

こんにちは、ライター・コラムニストのせきねみきです。もうすぐ節分がやってきますね。例年2月3日の印象が強い節分ですが、2021年は2月2日(火)。ちなみに恵方は南南東です。国立天文台のホームページによると、節分が2月3日以外だったのは1984年2月4日で37年前。2月2日だった年までさかのぼると1897年。なんと124年も前になるんですね。今後30年ほどは、うるう年(西暦の年号が4で割り切れる年)の翌年のみ2月2日、それ以外の年は2月3日とのことです。

前置きが長くなってしまいましたが、節分に欠かせない存在といえば鬼。実はわが家には、節分に限らず、夜になるとたびたび登場する鬼がいます。その名は「ネロハ」。夫は子どものころ「早く寝なさい。そうしないとネロハが来ますよ」と祖母に言われていたそうで、息子が遅くまで起きていると「ネロハ~ネロハ~」と言いながら鬼に扮(ふん)して圧をかけているのです(興奮してむしろ逆効果になりがちですが……)。聞くところによると、ネロハは埼玉県北部を中心に知られている一つ目玉の鬼で、名前の由来は「ネロ(=寝ろ)、ハ(=もう)」。つまり「もう寝なさい」なのだとか。

ネロハという独特な名前の響きは、小さな子どもでも一度聞いたら忘れられない模様。コロナ前に保育園時代のクラスメンバーで飲み会をした際、大はしゃぎの子どもたちに「ネロハ~!」と全力で絡んだことがありました。それがなぜかみんなの心をつかんでしまったようで、あれから2年経った今でも、会うと「ネロハやってー!」とせがまれます。公園で鬼ごっこをするときは、毎回私がネロハ役。最近では「あ、ネロハさん、こんにちは!」とあいさつされるまでになりました。

最近では鬼と聞くと、真っ先に「鬼滅の刃」が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。私自身、もともと人間だった鬼たちの悲しく切ないエピソードに感情を揺さぶられ、何度も涙してしまいました。親世代だけでなく園児たちにも大人気ですが、ネロハの存在を知る息子の仲良しメンバーに限っては、ネロハ>鬼滅の刃という力関係。節分当日、幼稚園にお迎えに行ったら「ネロハは外!」と小石を投げられるかもしれないと、ちょっぴり身構えている自分がいます(笑)。

ちなみに夫のなかでは、ネロハは“寝ない子をわざわざ確認しに来てくれる親切な鬼”という印象だそうです。節分に行う豆まきも、疾病の象徴とされる鬼に豆をまいて福を呼び込むための行事。鬼とは、私たちが日々幸せに暮らせるように、あえて嫌われ役を引き受けてくれている存在なのかも……と考え直した次第です。今年はコロナを追い払うつもりで、鬼に感謝の気持ちを込めながら豆まきしたいと思います。


【執筆者】せきねみき

兵庫県神戸市出身。新卒から勤めていた新聞社を退職後、フリーのライター・コラムニストに。カレーと電車とラグビーをこよなく愛する2児の母。嫉妬(しっと)するほど料理上手な夫と協力しながら、子育てと仕事のバランスを模索中。
<連載コラム>『ママクリ奮闘記』(毎週更新)
<ホームページ>https://sekinemiki.themedia.jp/

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