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「絞り優先オート」で、ポートレートがきれいに撮れる!【もっと上手に撮ろう! ママクリカメラ講座】

フォトグラファーのMIHOが写真を楽しく上手に撮る方法を探っていきます。

ポートレートを撮ろう!

こんにちは。フォトグラファーのMIHOです。「もっと上手に撮ろう! ママクリカメラ講座」第5回のテーマは「ポートレート」です。仕事でもプライベートでも、なにかとポートレートを使う機会が多い昨今。同僚や友人を撮影したり、撮ってもらったりしたことがある方も多いのではないでしょうか。

今回は、「カメラの設定は全部オートで撮っています!」という方に向けて、ポートレートを撮る設定やポイントを探ってきました。

ポートレートを撮るときにおすすめのカメラの設定は「絞り優先オート」モードです。「設定とか面倒くさい!」という方もまずはオートから「絞り優先オート」へ切り替えてみましょう(「A」や「Av」という表記のモードです)。そうすると「絞り(f値)」が変更できるようになります。「絞り(f値)」を変更することで、フォーカスの合う範囲を調整して、背景や人物のボケ感を自分で演出できます。

f値は、数字が小さければ小さいほど、フォーカスが合う範囲が狭くなり、フォーカスの合っていない「ボケ」の範囲が広がります。反対に数字が大きければ大きいほど、フォーカスの合う範囲が広がり、写真全体がはっきりと映ります。

「絞り優先オート」モードは、f値のみ自分好みに設定できるので、ボケ感を思い通りに調整できます。そのほかの設定はカメラがその場の明るさに合わせて自動で調整してくれます! 楽チン楽チン♪

前置きが長くなりましたが、さっそく見てみましょう!

被写体は、友人で俳優の麻里さんにご協力いただきました!

左がf2.8の写真、右がf8の写真です。

f2.8の方がf8で撮った写真より、背景の木々、落ち葉や建物がボケて、人物がより引き立つ写真になりました。

次に、より麻里さんに寄った写真で、f値によって被写体の印象がどのように変わるのかを見てみました。ちなみに、ポートレートを撮るときは、自分に近い方の瞳にピントが合うように撮影すると、表情が綺麗に映るのでおすすめです。下の写真でも瞳にピントを合わせています。

左がf2.8、右がf8です。

拡大してみるとこんな感じ。

屋上での撮影で距離があるため、背景はどちらともボケていますが、f2.8の写真の方が麻里さんの髪の奥の方がふわっとボケて背景に馴染み、柔らかい雰囲気に。f8の方が髪の毛全体がくっきりと映り、力強い印象になるかなと思います。

ポイント:状況に合うf値の設定を探る

f値が小さい方が、背景や人物のエッジがボケて人物が写真の主役になります。背景の余計なものもボカせるので、よりドラマチックな印象です。

ボケ感のある方がおしゃれ! というイメージもありますが、「会社のロゴの前で撮影したい」「綺麗な風景の前で撮りたい」「推しのポスターの前で撮影したい」といった状況では、f値を大きくして、背景をくっきりさせる必要があります。

「絞り優先オート」モードの注意点としては、あまり暗いところで撮影すると、カメラの設定上、手ブレが起きやすく、画質も少し荒くなりがちです。手持ちで綺麗に撮りたいときは、適度に明るい室内や日が出ている時間帯に撮影するのがおすすめです。

どうしても暗い場所で撮影する際は、三脚を使用するとブレがなくなるので、試してみてください!

自分が撮りたいイメージに合うf値を探って、素敵なポートレートを撮影してみてくださいね!

Special Thanks:望月麻里

【執筆者】MIHO NAKAYA(なかや・みほ)

栃木県生まれ。武蔵野美術大学卒業後、会社員とアシスタントを経てフリーのフォトグラファーに。ポートレートと料理写真を中心に撮影している。花と器とNFLが好き。
<ホームページ>https://miho-jak.wixsite.com/suga-photograph
<instagram>@_miho_p


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