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ママが楽しく働く姿は子どもにも伝わる! 家族というチームの協力で叶えるキャリア(後編)【ママ訪問】

「ママ訪問」では、ママクリエイターにリアルな働き方を語っていただきます。今回は、映像業界でのキャリアを積んだあと、現在は商業施設の販促を手掛けるSさんに、お話を伺いました。前編ではこれまでのご経歴や、出産後のお仕事についてお話をお聞きしてきましたが、後編では現在の働き方や仕事のやりがい、お子さんとの向き合い方について語っていただきます。

【この記事は前後編です:前編はこちら】

たどりついた現在の仕事

──現在のお仕事内容や就業時間について教えてください。

現在は派遣社員として商業施設の運営会社で働いています。地元の商業施設の販促担当として、集客イベントの企画やテナントリレーション業務、広告会社との窓口として、ポスターやチラシ、Webなどすべての販促物のディレクションを行っています。週4日、9時半から18時までの勤務ですが、子どもたちも高校1年生と小学校6年生になり、私自身も任せてもらえる仕事の領域が広がり、残業もできるようになりました。

──商業施設のプロモーション会社から商業施設の運営会社へ、受注側と発注側の双方を経験されたのですね。

双方の立場を経験したことで、予算に対してかかる工程・時間や完成のクオリティなどを見通すことができますし、お互いの事情を考慮しながらスムーズに進行できていると思います。

また、現在の仕事でより自分の守備範囲が広がったように感じています。予算が限られているので、広告会社に依頼するのは最小限。企画・構成・デザイン・見積もり・発注と、できる限り自分たちで進めていきます。業務の幅がこれまでより格段に広くなりました。限られた人数で回しているのでスタッフ全員がオールラウンダーのような環境ですし、上司も全面的に信頼してくれていて、「Sさんの好きに進めていいよ」と言ってくれます。まだ勤めて半年程度、派遣社員という立場でこんなに任せてもらって、私としてはとてもありがたい環境だと思っています。

子どもが育ってきたからこそ思うこと

──お子さんが生まれてからお仕事に対する向き合い方に変化はありましたか?

子どもが生まれる前はすべてが自分の時間でしたが、生まれてからは「家族の時間を仕事に充てている」という認識に変化しました。以前は、「良いものをつくるためには時間を惜しまずいくらでも残業できます!」というスタンスでいたのですが(笑)、いまではすっかり変わりましたね。一つの仕事に対して所要時間はどれくらいあるのか、常に計算している自分がいます。「この仕事はここまでに終わらせる!」と決めて、限られた時間のなかでどれだけのことができるのかを考えるようになりました。

──仕事と家庭を両立させるにあたって工夫していることはありますか?

いまは「とにかく頑張らない」ことを意識しています。子どもがもっと幼いときは、「子育てはこうあるべきだ」「こう育てていきたい」みたいな気持ちが強かったのですが、子どもが成長していくにつれて、良くも悪くもあきらめや妥協が生まれてきました。

子どもがある程度の年齢になってくると、どんなに自分が頑張っても響かないこともあるし、親の思い通りにはならない。親があれこれと口を出しても、結局は子ども自身が決めて動かないとなにも身に付かないなと思うようになりました。私が先回りして心配するよりも、本人たちが失敗して気づく方が早いのかなと。そう思っていても、たまには口出ししてしまうんですけどね(笑)。あえて頑張らないことを意識して、少しずつ、子どもだけではなく、自分自身にも目を向けるようにしています。

我が家では、家族全員がチームの一員だと思っているので家事を役割分担しています。夫は出張が多く不在がちですが、家にいるときは朝の子どもの送り出しなどいろいろと手伝ってくれます。洗濯物を取り込んで畳むのは上の子どもの仕事で、お風呂洗いは下の子どもの仕事。夕食は、簡単につくれるレシピ付き食材の配達を頼んでいるので、ときどき子どもたちがつくってくれます。私も助かりますし、子どもたちが家事や料理に慣れていくことは将来のためにも良いことだと思っています。

ママの働く姿を子どもは見ている

──これからの働き方に対する展望を教えてください。

いま働いている仕事も環境も自分に合っているし楽しいと感じているので、この世界でキャリアを積んでいけたらいいなと思っています。幸いにも裁量を与えてもらっているので、そういった意味でもとても充実しています。今後、商業施設のプロモーション映像をつくる企画も控えているので、映像制作の経験を活かしながら自分が主導して制作するのが楽しみですね。

──これからママになるクリエイターの方にメッセージをお願いします。

自分がどのような気持ちで仕事をしているのか、それを見つめることが大切だと思っています。いろいろな事情があって働いている方もいるとは思いますが、楽しく、生きがいを感じて働くことが大事。「これが私のやりたいことだから」という気持ちを持って働いていると、それはそのまま子どもにも伝わります。想像以上に親のことを見ているんですよね。

もし、「私の時間が子どものせいで奪われている」と感じることがあったら、どうすればママが楽しく生活を送れるようになるか、家族に相談して、チームみんなで考えていけたらいいのかなと。私自身も、転職して帰宅時間が遅くなっても大丈夫かと子どもたちに相談しました。少しは寂しがってくれるかなと思いましたが、「全然いいよ! どんどんしてきなよ!」と言われました(笑)。

日ごろから、「こんな仕事をしているよ」という話もしていますし、自分が手掛けた制作物を街中で見せることもできます。それはこの仕事ならではですよね。子どもも喜んでくれますし、私が楽しく働いている姿を見せることもできています。子どもたちにも、「どんな仕事でもいいけど、自分がやりたいことを見つけるのが大事だよ」という話もしています。ここが面白い、楽しいと思う方向にできるだけ進んでいけるように。将来子どもたちもそうなってほしいと願っていますし、私自身、これからも楽しんで仕事ができればいいなと思っています。

※2021年12月に取材した内容を掲載しています。


【インタビュアー】しゅふクリ・ママクリ編集部
ママ訪問では、ママクリエイターにリアルな働き方やキャリア観についてインタビューしていきます。

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