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三児のママが実践する、育児も仕事もチームワークで両立―アフラック生命保険 金融法人業務企画部金融法人ツール課長 越田知子さん【輝く!ママクリ】

仕事に、家事に、育児に…、忙しいけど面白い! 今、巷で活躍しているワーキングマザーを取材しました。第4回は、アフラックで保険商品のパンフレットやチラシなどの募集用資材の制作を担当する越田さん。金融商品の資材制作の仕事と家庭を両立するための工夫や仕事への思いを教えてもらったので、ご紹介します。


1 経歴や仕事・家庭の状況は?

1974年に日本で初めてがん保険を発売し、「アフラックダック」のテレビCMでもおなじみのアフラック生命保険。保険会社といえば、育児と仕事の両立支援をはじめ、女性の活躍をけん引してきた業界とも思えますが、その一方で保険商品は複雑で難しいものというイメージも…。3人のお子さんを育てながら、どうやって高い専門性を維持してきたのでしょうか?

アフラックの営業・マーケティング部門で、保険販売を行う金融機関用のパンフレットやチラシといった募集資材の制作を担当する越田さんに、まずは、ご自身のご経歴や育児休暇の取得状況などについて、お話を伺いました。

アフラック生命保険 金融法人業務企画部 金融法人ツール課長 越田知子さん

――ご経歴について、簡単に教えてください。

越田:2000年に新卒でIT企業に入社しました。その後、アフラックには2002年9月に中途採用で入社しました。保険の販売代理店をサポートする営業部門を経て、2005年にパンフレット・チラシなどの募集資材の審査や管理を行う部署に配属となりました。その間に、第1子と第2子を出産しています。2014年4月に営業教育部へ異動になり、研修や話法・チラシ制作などを担当した後、2018年1月からは現在の金融法人業務企画部です。

――お子さんは、いつ出産しましたか。

越田:2008年、2012年、2018年に出産し、現在、中学3年生、小学5年生、年中クラスの3人です。

――育児休暇は、どれくらいの期間、取得しましたか。

越田:第1子は、2008年7月出産でしたが、産休に入る2カ月くらい前に切迫早産になってしまい、傷病休暇も利用しました。翌年の4月末まで育児休暇を取りました。第2子は2012年5月、第3子は2018年8月の出産です。いずれも、育児休暇を取得したのは出産の翌年4月末までで、1年に満たない期間です。

第1子を妊娠するまで、育児休暇は満1歳まで取れると思っていたのですが、妊娠を機に調べてみると、近くの保育園は0歳児の募集数が1歳児よりも多いとわかり、迷いましたが0歳児の4月入園にしました。

第2子は誕生日が5月なので、ほぼ丸1年というところで迷わず0歳の4月に入園しました。

第3子は8月生まれでしたが、保育園が激戦でしたので、0歳の4月に入園しました。結果的には、自宅からすごく近い保育園に3人ともお世話になることができて、よかったです。

――復職の際の周囲の反応はいかがでしたか。

越田:「子どもが1歳になるまで休まないの?」と言う人も、中にはいました。

一方で会社には、育休・産休から復職して働いている女性も身近にいましたし、戻ってくるのを待ってくれていて、すごく温かく迎えていただきました。

2 仕事のやりがいや工夫、今後のキャリアについては?

続いて、資材制作のお仕事のやりがいや工夫、キャリアについてのお考えをうかがいました。アフラックへの転職のきっかけを聞けば、納得です。ひとごとではなく自分ごとだったから、自ら手を挙げて現在の部署へ異動し、保険商品をパンフレットを通してお客様にわかりやすく伝えるという仕事に向き合い続けているのです。とはいえ、当たり前のこととして淡々と話しているようで、そのお仕事への熱意や意欲は相当なものです。3人のお子さんを育てながら…なのですから。

越田さんの所属する部署で手がける募集用パンフレット類

――転職の際に、アフラックを選んだのはどういった理由でしたか。

越田:私が24歳の時に父親ががんで亡くなって。初めて保険金の請求をしたのですが、保険証券やパンフレットを見ても、よくわからないことが多過ぎて。遺族年金や相続についても、いろいろ調べました。その時に母親は専業主婦で、私も妹も社会人になったばかりでしたので、これからやっていけるのかという不安に襲われたことも…。

結果としては、父は退職前だったので、会社で加入していた生命保険や退職金などがあり、その後の生活について少し安心が得られました。そこで保険に関する知識や保険加入の必要性を実感し、保険会社に興味を持ちました。父はアフラックのがん保険にも入っており、給付金請求の際にコールセンターの方が親切に対応くださったのがとても印象的で、これがアフラックで働いてみたいと思ったきっかけでもありました。

先ほどお話したように、アフラックへの入社当初は別の仕事をしていましたが、子どもたちが大きくなってきて、残業も少しできる環境になってきたことから、募集用パンフレットをつくりたいと思う気持ちがあり、「ジョブ・ポスティング」という社内公募制度に自ら手を挙げ、現在の部署に異動できました。

――現在担当している金融法人ツール課の仕事は、具体的にどんなお仕事ですか。

越田:提携している金融機関で、保険を募集するためのパンフレットや申込書をつくっています。

お客さまにわかりやすく、商品の魅力や重要事項を正しく説明できるように、文字の大きさや色、キャッチフレーズなどの細部にまでこだわっています。また、見やすくわかりやすいパンフレットをつくるため、外部の資格を取得したり、色の組み合わせなどにも注意したりしています。さらに、パンフレットを見ていただきご意見をいただくといった消費者調査なども行っています。

――仕事のやりがいや面白みは、どんなことですか。

越田:今の仕事は、新商品の発売に向けて、1年くらいかけて準備をしていくのですが、その中で、想定したスケジュール通りに進まないなど、さまざまな困難がありながらも、入稿して印刷されたパンフレットが手元に届いた時や、無事に商品が発売になった時にすごく達成感があります。

私は現在は管理職ですが、少し前までパンフレット制作をしていたこともあり、チームメンバーと一緒に悩んだり、相談して決めることも多く、チーム一丸となって対応しています。また、誤植を発生させないためにも、複数人でチェックするなどチームワークが欠かせません。新商品の対応が終わった際に、チームのメンバーと一緒に「終わったね。いい資材ができた。」と喜びや達成感を共有できるところが私にとってこの仕事の一番の醍醐味で、次も頑張ろうというやりがいにつながっています。

――仕事をする上で、家庭との両立で大変なことはどんなことですか。

越田:2回目の復帰までは時短勤務をしていましたが、チームの業務量が減るわけではありませんし、自分ができない分をチームの人がやってくれていて、申し訳ないという気持ちが大きかったです。当時は夫も早く帰れなかったので、業務が忙しい時期には、母親に自宅に来てもらい残業していました。

仕事と家庭の両立ってどちらも完璧にできないといけないと思っていて、頑張ろうと無理をして体調を崩してしまったことがありました。それからは最低限やることを決めて、「仕事と育児、家事がうまくバランス取れていること」が「両立できているということ」だと考えるようになりました。気持ちが前向きのときはバランスが取れていて、そうでないときはバランスが崩れているサインだと思い、自分で調整するようにしています。

――会社のサポートで、よかったものはありましたか。

越田:復帰前に、同じ時期に復職するメンバーを集めた会合があり、社内ママ友達ができたことです。社内の育休・産休取得経験者の女性の話を聞ける会で、その時に知り合った方とは復職後にランチに行ったり、社内のイベントに一緒に参加したりして、今でも交流があります。

そのほかにも、在宅勤務制度や、フレックスタイム制度、時間単位の年次有給休暇制度などの制度があり、男性も利用できますので、仕事と育児との両立がしやすくなったと思います。子どもの夏休みや病気の際にも制度を利用することで調整しやすいと感じます。例えば、一度業務を終了して、子どもにご飯を食べさせてから、業務を再開することもできます。

また、これはサポートとは異なるかもしれませんが、同じように仕事と家事・育児などを両立している社員が多いことで、お互い理解し合い、フォローができる点も良い環境です。

――育児や家事の経験が、仕事に生きると感じたことはありますか。

越田:子供を持つ親向けの募集資材をつくるときには、母親や子育て世代の気持ちがわかるので、書き方や伝え方で役に立っています。

また、育児・家事は常にマルチタスクになっているので、仕事においても先々の予定を少し早めに対応したり、優先順位をつけたり、時間の使い方を工夫できるようになりました。

――今後のキャリアについて、どうお考えですか。

越田:今のところは、なるべく長くアフラックで働き続けたいと考えています。できれば、資材の制作など、好きな業務を続けていきたいですね。

3 日々の暮らしの中で大切にしていることは?

ワーキングマザーに重くのしかかるのは、家の中のことだけではありません。保育園の送迎や学校行事やPTA、習い事の送迎…。今までは母親がメインで担っていたそれらの現場に、近年、父親も参加し始めているといいます。そうした環境の変化と、育児を経験した越田さまご自身の変化、それぞれについて伺いました。

上司との打ち合わせ風景

――ご家族での家事分担はいかがですか。

越田:第1子の時は、夫は仕事ですごく忙しくて、早く帰ってきた時に子どもをお風呂に入れてもらう程度でした。時短勤務を利用し、保育園の送り迎えを私がやっていました。残業が必要なときは母親の助けも借りていました。

コロナがあって在宅勤務が普通になってからは、送り迎えは進んで夫がやってくれるようになりました。最近は出社もしているので、出社日や残業などの予定はスケジューラーで共有し、私の帰宅が遅くなるときは、夫が子どもの送り迎えをし、夕食を食べさせて、お風呂に入れて寝かしつけまで担当してくれるので、本当に助かっています。

この10年で働き方の変化によってパパたちの育児参加も本当に変わったなと思います。平日の夕方のお迎えにもパパが来て、布団のシーツを変えたり、クラスのママたちと会話したりしている姿も見かけます。先日は小児科に小さい子供を2人連れて来ているパパもいました。平日の学校保護者会、PTAや、習い事の送迎でもパパたちを見かけます。

――育児をしたことで、自分自身変わったなと思うことはありますか。

越田:何か新しいことにチャレンジするのは勇気がいるのですが、まずはやってみよう! 挑戦してみたらどうにかなるかもしれない。と前向きにチャレンジできるようになった気がします。そこで、いつまでに何をやらなければならないかということを整理し、そのために何をしなければならないか、先回りして考えています。

――ありがとうございました。


【インタビュアー】シキノハナ

編集者・ライター 兼 華道家。東京都出身。ビジネス雑誌の編集長を経て、複合サービス企業へ転職。約16年間にわたり、広報を軸とした企画業務に携わる。現在はシキノハナを主宰。仕事に、家事に、育児に…と、忙しい女性を心からリスペクトし応援する。
<ホームページ> https://shikinohana.com/

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