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自然の写真は「感動ポイント」を1つだけ切り取ろう!【もっと上手に撮ろう! ママクリカメラ講座】

フォトグラファーのMIHOが写真を楽しく上手に撮る方法を探っていきます。

行楽地で写真を撮ろう!

こんにちは。フォトグラファーのMIHOです。「もっと上手に撮ろう! ママクリカメラ講座」第4回のテーマは「行楽」です。日本は四季折々の自然が美しい国。休日には山へ出掛けて景色を楽しむ方も多いのではないでしょうか。

今回は、曼珠沙華(彼岸花)の群生地である、埼玉県日高市の巾着田に行ってきました! 川沿いを歩き森へ入ると、突然一面の赤いお花畑が現れました! 美しい景色に息を飲みつつ、さっそくパシャリ。

うーん。一面の赤も、曼珠沙華の形の美しさもイマイチ伝わらず……。 なぜイマイチだと思ったのか。それは私が感動したポイントがよく写っていないから! そこで私が感動した3つのポイントに絞って、どうしたら綺麗に撮れるか探ってみることにしました。  

1.花の形

まずは、曼珠沙華の美しい形に着目。最初の写真では、赤いお花畑に花の形が埋もれていたので、背景を工夫してみました。

最初よりも、曼珠沙華を上から見て、茎の緑を背景に。赤い花が緑の上でよく映えるようになりました。  

下から見上げると、森の緑も背景になります。  

赤い背景でもぼかすことで、花の形が綺麗に浮かび上がってきます。群生地だからこそ撮れる写真になりました。  

2.一面に広がる曼珠沙華

次に、巾着田ならではの神秘的な景色を主役に考えて撮ってみました。

木の緑と曼珠沙華の赤のコントラストに着目。赤と緑という 色面で考えて画面を分割すると、絵画のような雰囲気になりました。 冒頭の写真は花の形に目がいきがちでしたが、さらに引いて撮ることで、花が赤い色面として強調され、広さが伝わるようになりました。  

手前の花をぼかして奥行きを出すのも、群生地ならではの撮影方法。立体的になり、奥行きのある写真になりましたね!  

引いて撮影するときに注意したいのは人や人工的なものがなるべく写らないようにすること。上の写真は、奥に遊歩道と人がいたので、カメラを下に振って調整したものです。グッと印象的な写真になります。  

3.自然の移ろい

この撮影をしたときは、曼珠沙華の見ごろを少し過ぎた時でした。咲き終わった花もちらほら。一面綺麗なお花が撮りたいなあと思っていたのですが、見ごろを過ぎたお花の紫色も、なかなか綺麗!

たとえ見ごろを過ぎたとしても、美しさがあるのが自然の素晴らしさ。 足を運んだからこそわかる感動を写すと、自分だけのオリジナリティあふれる写真が撮れると思いました。  

ポイント:感動したポイントを一つに絞って撮る

冒頭の写真は、群生地の一面の赤も、曼珠沙華の花の形も、と感動したことを全部詰め込もうとしたせいで、どっちつかずの写真になってしまいました。感動したポイントを一枚の写真につき一つ選んで丁寧に切り取ることで、印象的な写真が撮れると思います。

天気や時期に合わせて、自然の変化を楽しみながら撮影すると、新しい発見があるかもしれません。 これから本格的に紅葉の季節になります。ぜひカメラやスマホで感動を残してくださいね!


【執筆者】MIHO NAKAYA(なかや・みほ)

栃木県生まれ。武蔵野美術大学卒業後、会社員とアシスタントを経てフリーのフォトグラファーに。ポートレートと料理写真を中心に撮影している。花と器とNFLが好き。
<ホームページ>https://miho-jak.wixsite.com/suga-photograph
<instagram>@_miho_p

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