ある子育て世代(ママ)のnoteがラグビー界にもたらしたポジティブな影響【ママクリ奮闘記】
ある子育て世代(ママ)のnoteがラグビー界にもたらしたポジティブな影響
こんにちは、ライター・コラムニストのせきねみきです。1月上旬、noteに公開された「子連れ観戦の地獄」という記事がラグビーファンの間で話題になりました。この記事を書いたのは、リーグワンの横浜キヤノンイーグルスに所属するアマナキ・レレイ・マフィ選手(通称ナキ選手)の妻・あずささん。夫を応援するためワンオペで3人の子ども(6歳長男・4歳長女・2歳次女)を連れて現地観戦するも、イヤイヤ期の次女の声に対してクレームが入り、スタジアムから強制退去となったエピソードがつづられています。
子どもの声が邪魔で試合に集中できないというラグビーファンの気持ちもわかります。それでも、未来のラグビーを支えてくれる子どもたちに対して、ほんの少しでいいから優しいまなざしを向けてほしい。そして、子連れ観戦に備えて準備し、気を張り詰めて現地へ足を運んでいることや、子連れゆえに肩身が狭い思いをしていることを理解してほしいというのが私の正直な気持ちです。昨夏0歳児を連れてラグビー日本代表戦を観戦した際も、ごめんなさいという言葉が頭のなかで無限ループしていました……(そのときの記事はこちら)。
あずささんはnoteを公開後、「『子連れだと大変だから、現地でのラグビー観戦は諦めよう』と思う人が増えてしまうのではないか」と音声メディアで胸の内を話していました。しかし、この記事が与えた影響は、大きくプラスへ舵(かじ)を切るものでした。ナキ選手が所属する横浜キヤノンイーグルスは試合会場にキッズスペースを2カ所設置、九州電力キューデンヴォルテクスは2月4日以降のホストゲームでファミリーシートを設置することを発表したのです。ちなみに、九州電力キューデンヴォルテクスは、あずささんの友人である山田ローラさんの夫・山田章仁選手が所属するチーム。迅速な対応に驚きを隠せません。
また、三菱重工相模原ダイナボアーズは1月19日に「ホストゲームご観戦についてのお願い」というお知らせを掲載しています。思いやりに満ちた文章で、読んでいて目頭が熱くなりました。
“ダイナボアーズは、小さなお子さまやそのご家族含め、すべての皆さまにお楽しみいただくことを大切にしています。芝生席は特に小さなお子さまを含むお客さまが多くご利用しており、子供たちが歩き回る等の行為で周辺のお客さまにご不便をおかけする場合がございます。試合会場にいる子供たちは、ダイナボアーズにとって大切なウリボアーズです。ぜひ優しいお気持ちで、見守っていただければと思います。ゆっくりと試合を楽しみたい方のご迷惑となる場合があるかもしれませんが、何卒ご理解・ご協力の程よろしくお願いいたします。 また、小さなお子さまをお連れの皆さまについても、お子さまを気にかけていただき、周辺のお客さまへ可能な範囲でご配慮いただけますと幸いです。”(ホームページより一部抜粋)
チームからこのような発信をしていただけることは、私たち子育て世代にとって本当に心強い。ジャンルは違いますが、小田急電鉄の「小田急の子育て応援車」の存在も、子育て世代の声を代弁してもらえていると感じます。
これまで毎週のようにテレビでラグビー観戦していたわが家ですが、あずささんのnoteがきっかけで、スタジアムでの観戦を計画中。夫や私、長男の推しチームと、今回子育て世代に寄り添ってくださったチームが対戦するチケットを購入したいと考えています。新たな推しチーム&選手が増えそうです!
【執筆者】せきねみき