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「自分の努力でどうにもならない」と受け入れることも時には必要―イオンファンタジー デジタルコミュニケーション推進 マネジャー 黒澤あかねさん(前編)【輝く!ママクリ】


仕事に、家事に、育児に…、忙しいけど面白い! 今、Web・販促担当として活躍しているワーキングマザーを取材しました。第13回は、イオンファンタジーでデジタルコミュニケーションを担当する黒澤さんです。イオンファンタジーは、全国のイオンをはじめとするショッピングセンター内のアミューズメントや、子ども向けの屋内遊び場であるプレイグラウンドを運営する会社。アプリ開発やLINE公式アカウントの運営を行う黒澤さんに、働き方の工夫や仕事のやりがい、家庭での過ごし方を教えてもらいました。前編・後編でご紹介します。

イオンファンタジー ビジネスイノベーション本部 デジタルコミュニケーショングループ デジタルコミュニケーション推進 マネジャー 黒澤あかねさん

浦島太郎状態だった職場への復帰

──ご経歴について、簡単に教えてください。

黒澤:2016年に新卒で入社しました。最初の2年間は、イオンモールなどに入っている、クレーンゲームやキッズスペースなどで遊べる、ファミリー向けのアミューズメント「モーリーファンタジー」や、当時新業態だった親子カフェなどの店舗勤務でした。ストアマネージャーなどの経験を経て、3年目に本社の営業企画に異動となり、YouTubeを活用したプロモーションや、他社とコラボした店頭イベントなどといった販売促進の仕事を担当していました。

2021年10月に出産し、育休明けの2022年11月から「育児の経験を活かしてほしい」と新しい部署に配属され、子育て応援に関するサービス立ち上げのプロジェクトを1人で担当することになりました。まずは子育て世代が集まるプラットフォームをつくろうと思い、制作したのが、子育て応援アプリ「トットット」です。子育てに役立つ情報が届き、イオンファンタジーのプレイグラウンドで利用できる会員証やクーポン機能をつけました。また、他部署で開発していた「イオンファンタジーLINE公式アカウント」の新設もお手伝いしていました。

その後、2024年3月にそれらを運用するため立ち上げられた、ビジネスイノベーション本部に異動し、現在もアプリやLINE公式アカウントの運用を担当しています。

──産休・育休の取得後、職場復帰をしたきっかけはどんなことでしたか。

黒澤:復帰したいなと思ったタイミングで保活を始めたのですが、定員に空きが全然ありませんでした。やっと見つかったのが、家から車で30分離れた認可外の保育園で。そこに入園できたことで、職場に復帰しました。

出産前から、自分は子どもとはいい距離感でいたいな…とうすうす思ってはいました。ただ、いつ職場に復帰したいかも、出産前はわからなくて。もしかしたら自分はずっと子どもと一緒にいたいと思うようになるかもしれない。復帰時期は出産後に判断したいと考えて、育休の申請時は最長期間で申請書を出しておき、もし早く戻りたくなったら相談させてもらうという形をとりました。2022年4月頃、出産後半年くらいでやはり仕事に戻りたいと思うようになり、11月にようやく復帰ができました。

──育休明けに部署を異動して担当も変わりましたが、職場復帰の際に不安はありましたか。

黒澤:不安でしたね。浦島太郎状態というか…。元々いた営業企画は、社内外の情報がたくさん入ってくる部署だったので、1年間不在にした分の情報不足を埋めなきゃという不安と、仕事と家庭や育児の両立に対する不安。どちらも大きかったです。

──周囲には、育児をしながら働く先輩のママ社員はいましたか。

黒澤:何人かはいました。ただ、そういう先輩たちは、「超越した人」とか「すごすぎる人」と思っていて、自分が同じように両立できる自信はまったくありませんでした。

──会社の人事制度やサポートで役に立ったものはありますか。

黒澤:1時間単位で有給休暇が使える時間有給制度は、すごく助かりました。子どもの鼻水が出始めたときなどに、午前中に病院に行って薬をもらい、保育園に預けてから出勤するという働き方ができたので。

また、延長保育の費用を支援してくれる制度があり、最近助かっています。どうしても仕事で延長せざるを得ない時があるので。子どもに対して申し訳ない気持ちは変わりませんが、お金の面で少しだけ余裕が生まれました。

育児を通じて諦めることの大事さを知る

──仕事と育児の両立で、予想以上に大変だったのはどんなことですか。

黒澤:昨年は、1人でプロジェクトを担当していたので、自分がいないと何も進まない状況でした。急に子どもが発熱しても、取引先や他部署との調整の兼ね合いもあり、「休みます」と言えず、つらかったです。でも、だんだんと助けてくれる人を見つけて、「子どもがいるので打ち合わせ中にうるさくしてしまうかもしれませんが、すみません」と事前に連絡したり、代わりに進行をお願いしたりということをしてきました。

育児と仕事を両立する苦労って、私の中では、「周りの人に急遽仕事をお願いすることが申し訳ないし、大変」というイメージでした。それが、コロナ後という社会環境や自分の仕事環境もあり、そもそも頼れる人がほぼいないという状況でした。当時は、自分がもう1人いたらいいなと思うことが、すごく多かったです。

ただ、今はきちっと組織化されて部署になり、上司も部下もいて、周囲と連携できるようになってきました。その分、メンバーとの調整が必要になってくるかもしれませんが、部内には積極的に育児をしているパパ社員もいて、以前よりずっと働きやすくなりそうです。私のことも小さな子がいるママだと理解してくれています。

──育休明けから1人でプロジェクトを任されるとは、大変でしたね。それだけ周囲からの信頼や期待が、大きかったのかもしれませんが。そんな中でも、育児の経験が仕事に活きたと思うことはありましたか。

黒澤:そうですね。気持ちの面で活きていると感じることが強いです。特に、「自分の努力でどうにもならないことがある」って諦めることも時には必要なんだなと、子どもを産んで育児をする中で学びました。

性格的にどんな時にも100%の力を尽くしたいと思うタイプで、出産前は「妥協したくない」とか「気になるところはきちんと納得するまで修正したい」と思ってやってきました。ただ、その気持ちのまま赤ちゃんに向き合うと、すごくしんどくて。なぜ泣いているのかもわからないし、眠いのに寝てくれない。離乳食をがんばってつくっても、ばぁーって吐き出してしまう。育休中は、どれだけ一生懸命やったとしても、効果がないと悩むことも多かったです。でもそれは、別に誰が悪いわけでもないし、しょうがないこと。諦めることも大事だと、子どもから教わりました。

職場復帰した当初は、特に仕事ではそういった意識はしていませんでした。ですが、仕事を進める中でどうしても難しい問題が出てきた際に、一度時間を置いて考えたり、できないことは今は難しいので今後の課題にしたりすることを、自分自身が受け入れられるようになりましたね。

【この記事は前後編です:後編はこちら】


【執筆者プロフィール】シキノハナ

編集者・ライター 兼 華道家。ビジネス雑誌の編集長を経て、複合サービス企業へ転職。約16年間にわたり、広報を軸とした企画業務に携わる。現在はシキノハナを主宰。仕事に、家事に、育児に…と、忙しい女性を心からリスペクトし応援する。
<ホームページ> https://shikinohana.com/

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