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ママ視点は「武器」。子どもたちに笑顔をプレゼントしたい―イオンファンタジー デジタルコミュニケーション推進 マネジャー 黒澤あかねさん(後編)【輝く!ママクリ】


仕事に、家事に、育児に…、忙しいけど面白い! 今、Web・販促担当として活躍しているワーキングマザーを取材しました。第13回は、イオンファンタジーでデジタルコミュニケーションを担当する黒澤さんです。イオンファンタジーは、全国のイオンをはじめとするショッピングセンター内のアミューズメントや、子ども向けの屋内遊び場であるプレイグラウンドを運営する会社。アプリ開発やLINE公式アカウントの運営を行う黒澤さんに、働き方の工夫や仕事のやりがい、家庭での過ごし方を教えてもらいました。前編・後編でご紹介します。

イオンファンタジー ビジネスイノベーション本部 デジタルコミュニケーショングループ デジタルコミュニケーション推進 マネジャー 黒澤あかねさん

【この記事は前後編です:前編はこちら】

ママならではの思いも仕事に活かす

──イオンファンタジーへの入社を希望したのは、どういった理由でしたか。

黒澤:もともと就活では、お客さまの思い出の中に直接入り込めるような仕事がしたいという思いを軸に、接客業やサービス業をメインに考えていました。その中で、当時のイオンファンタジーの採用担当の方が「子どもたちに笑顔をプレゼントする仕事だよ」と会社を紹介していて。その言葉に惹かれて入社を決めました。

──現在の仕事のやりがいや面白みは、どんなことですか。

黒澤:最近では、自分が考えてつくり上げた、子育て応援アプリ「トットット」がひとつの形になったことに、やりがいを感じました。

子育て応援のプロジェクトに参加できた理由として、ママという視点を持てたことも大きかったと思います。新しい「武器」が手に入った気持ちです。仕事をする上で、客観的にママとしてどう思うか、どう行動するかを考えるようになりました。

また、出産する前は、子どもとモーリーファンタジーへ遊びに来たという友達のInstagramへの投稿を見て、漠然と嬉しいなと思っていましたが、自分がママになると、同じように子どもをモーリーファンタジーへ日常的に連れて行くようになっていて。子どもたちが楽しく遊べる場所として、親や子どものためになっていると実感できました。今後は、いち消費者としてサービスを利用して気づいたことも大切にしていきたいです。

──入社のきっかけにもなった「子どもたちに笑顔をプレゼントする」仕事ができている実感は、ありますか。

黒澤:実際に店舗で働いていた時は、今、この子を笑顔にできたなという瞬間を目の前で見てきました。お客さまと直接関わるので、そういった実感がすごく多かったです。

ですが、本社勤務でデジタルの仕事となると、子どもたちの顔は直接は見えません。そこは意識を変えて、自分が関わった商品や企画でお客様は喜んでくれるし、店舗のスタッフさんの力になれたときも、自分の仕事で誰かの笑顔をつくることができたと捉えるようにしています。

──キャリアについてのお考えを教えてください。

黒澤:プライベートとのバランスを取りながら、仕事は続けていきたいと考えています。アプリやLINEサービスのリリースでバタバタして最近は仕事のウエイトが高くなっていますが、状況に応じて優先順位は選択しながらです。

この3月にマネジャーに昇格したばかりで、まさに今いろいろとチャレンジしているところです。特に、これまでは自分1人のことだけを考えればよかったのですが、部下への配慮も、模索をしながらやっていきたいと思います。

職場でも家庭でも、言葉で伝えることを大切に

──ご家族での家事分担は、どのようにしていますか。

黒澤:夫は、私よりも子煩悩で(笑)。家事にもすごく協力的ですし、うまく分担する体制ができていると思います。私が忙しかった時に、お迎えから寝かしつけまでワンオペで夫がやっていましたが、「全然余裕」って言っていて。夫が育児を「手伝う」という感覚でいるのは私自身も嫌なので、「お互いにやることが当たり前」という風に、ある意味、育て上げました(笑)。

──当事者意識を持ってくれているというのは、いいですね。おふたりとも在宅勤務や急な対応ができる働き方ですか。

黒澤:それが、夫はできなくて。在宅勤務ではなく必ず出社ですし、月曜から土曜まで働いています。そのため、基本的に土曜日の日中は私1人で子どもを見ています。平日、急に子どものお迎えが必要になった時は、連絡を取り合って行ける方が行き、保育園を休まざるを得ない時には、どちらかが休むか私が在宅勤務をするか、その都度、相談して決めています。

──在宅勤務でも立場上、周囲の予定に合わせることも多く、苦労されているのではないでしょうか。

黒澤:そうですね。仕事と育児の両立で今、私が一番大変なのが、子どもを見ながらの在宅勤務です。まだ年齢的にも幼いので、ギャーギャー泣くのをあやしたり、おんぶしてお菓子をあげ続けたりしながら、打ち合わせに参加したこともありました。子どもが保育園に行けなくて、でも仕事も休めない時に、仕事自体は在宅勤務でなんとかできてしまう。ありがたい反面、意外ときついです。

──在宅勤務も善しあしですね。周囲の受け止めはともかく、ご本人としてはやはり気を遣いますよね。黒澤さんが、普段の生活の中で大切にしているのは、どんな点ですか。

黒澤:もともと、仕事と育児の両立のイメージは、仕事もきちっとして、家に帰ったらきちっとご飯をつくって、子どもは9時までに寝かしつけて…というものでした。でも、そんな生活は私には難しくて、頑張りすぎても自分を苦しめるだけ。「両立できたらいいな」くらいに割り切り、時には諦める気持ちも持つことが、自分の精神的な安定も得られて、私にとっては両立の一番の近道かなと思っています。

そして、職場でも家庭でも、「言葉にする」ということが大事だなと思っています。子どもの状況も、仕事の状況も、それぞれ言葉にしなければ全然伝わらない。夫が仕事でどれだけ忙しいかも、言われなければ分からない。お互いに察してもらおうというのは、難しいのかなと思っています。仕事の予定が見えた段階で、夫には前もって、「この週は絶対に忙しいな」と伝え、カレンダーにも分かるように書いて。言葉にすることは、今後も意識してやっていきたいと思います。

──仕事と家庭の両立は実際にはとても大変なはずですが、SNSや記事などで、両方を完璧にこなしているかのような情報を目にすることも、少なくありません。黒澤さんの場合は、ママとしてのリアルな経験が、仕事を通じてこれまで世の中になかったようなサービスの提供につながっていくのだと、とても楽しみに思いました。ありがとうございました。


【執筆者プロフィール】シキノハナ

編集者・ライター 兼 華道家。ビジネス雑誌の編集長を経て、複合サービス企業へ転職。約16年間にわたり、広報を軸とした企画業務に携わる。現在はシキノハナを主宰。仕事に、家事に、育児に…と、忙しい女性を心からリスペクトし応援する。
<ホームページ> https://shikinohana.com/


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