コロナ禍の出産レポ② ~安静生活の心強い相棒~【ママクリ奮闘記】
コロナ禍の出産レポ② ~安静生活の心強い相棒~
こんにちは、ライター・コラムニストのせきねみきです。前回記事「コロナ禍の出産レポ①~切迫早産で緊急入院~」の続きをお届けします。
切迫早産との診断を受け緊急入院し、1週間後に退院の許可が下りました。その条件は、臨月に入るまで自宅で安静を続けること。具体的には、トイレとお風呂、食事の時間以外は基本動かず、極力お腹に負担をかけない生活を送るようにとの話でした。
長男の幼稚園・習い事の送り迎えをはじめ、家事全般は夫が担うことになりました。私が唯一手伝えたのは、洗濯物をたたむことぐらいです。お腹のなかの赤ちゃんを守るためなら仕方ないとはいえ、申し訳ないという気持ちばかりが芽生えます……。当時はデルタ株が流行していたので、遠方に住む母に来てもらうのも難しい状況。夫の負担を少しでも減らせればと思い、週に一度、産前支援ヘルパーの方に来ていただくことにしました。幸いなことに長男はすぐヘルパーさんに慣れ、今でも隔週ペースでお世話になっています。
妊娠7カ月に入った私は、一日の大半をソファーかベッドの上で横になって過ごしていました。動かずに長時間楽しめるものは、本やテレビ、iPadぐらいしか思いつきません(編み物や刺しゅうに没頭する人もいるようですが、あまりにブランクがあったのであきらめました)。そこで、少しでも快適な体勢でいたいと思い、Yogibo Support(ヨギボー サポート)を購入。これが大当たりのお買い物でした。
細かいビーズで微調整ができるので、好みのかたちがつくりやすく、長時間同じ姿勢でもストレスフリー。Yogibo Supportのおかげで、『愛の不時着』以来ご無沙汰していた韓国ドラマの世界にどっぷり浸かることができました。少し前の作品ばかりですが、『太陽の末裔 Love Under The Sun』『キム秘書はいったい、なぜ?』『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』『星から来たあなた』が印象に残っています。
その後の妊婦健診でも子宮頚管長は3.2cmをキープできていたため、妊娠8カ月目には担当医からの指示が「絶対安静」から「極力安静」に変わりました。ちょうど梅雨が明けたころ、夫が「車いすのレンタルはできないか」と思いつきます。調べてみると、区のサービスを使うと無料で借りられることが判明。これを機に、長男のお迎えや近場へのお買い物など、安静の状態をキープしながら少しずつ行動できるように。もはや車いすなしでは生活できないと思うほど、恩恵に預かりました。週末は広い公園まで散歩し、長男の好きな虫捕りもかないました。カブトムシやノコギリクワガタを捕まえられたときは、家族みんなが大興奮。車いすを利用し始めてから、わが家のQOL(生活の質)は突如爆上がりしたように思います。
家族は言うまでもありませんが、ヘルパーさん、Yogibo、そして車いすの力を借りて、なんとか安静生活の日々を乗り切りました。そして、秋の気配が漂い始めた9月、念願の臨月を迎えます。助産師さんから「今後は積極的に歩きましょう」と言われ、2カ月ほどの車いす生活に終止符を打ちました。しかし、次に長男が車いす生活を送るという展開が待ち受けていたのです(次回に続きます)。
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【ママクリ奮闘記】コロナ禍の出産レポ③ ~想定外のフルコース出産~
【執筆者】せきねみき